KBTのブログ

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ビコムDVD「よみがえる総天然色の列車たち」

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 6月1日に神田神保町書泉グランデにてかねてから欲しかったこのDVDを購入、以後2~3日かけて鑑賞しました。なにせ約80分の長編ですので。昭和36~39年という時代の地方私鉄の飾らない日常を集めたもので、その内容は驚きの連続!たった1人の若い鉄道ファン・宮内明朗氏が、この時代に仕事の合間を縫って全国を東奔西走し、当時大変高価だったカラーの8ミリフィルムに収めたものです。購入する前は、金持ちのヒマな坊ちゃんが撮ったのだろう?と考えていましたがどうもそうではなく、普通のサラリーマン(エレベーター技師)であることが解説書で判明し、これは本当にすごいなと感じました。
 今の時代もローカル線が乗客減で苦境に立たされていますが、昭和36~39年も大正~昭和初期の規格で造られたローカル私鉄が時代に合わなくなって次々と廃止された(一部は生き延びた)年代でもあります。DVDに出てきた私鉄には撮影の直後~数ヶ月後に廃止されているものが多くあり、これをカラーの動画で観られるとは実に貴重ですな。
 DVDの最初の方に山梨交通電車線が登場、私の生まれるとっくの前に廃止されたので懐かしい気持ちはないですが、10年~数年前に同社の職員として働いたワタシには何か熱くこみ上げるものがありました。今でも山梨県民に「ボロ電」伝説は根強く残っているせいもあります。なお、「ボロ電」とは実際は哀れみを持たれるほどボロではなかったそうで、これは甲州人独特の親しみに対する表現です。今でも「ガタ市長」とか酒を飲む場で言ったりするとか。
 DVDそのものは無音ですので(ナレーションはあります)、ちょうど壊れかけたラジカセを引っ張りだし、数年前に東武電車に乗って録音したツリカケサウンドのカセットをセットして聞いてみました。なかなかよくマッチします。
 *ツリカケサウンド=戦前~昭和30年代製造の電車のモーターが奏でる独特の重低音サウンド