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21世紀に人海戦術の小湊鉄道

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 千葉県の市原市内(五井~上総中野)を走る私鉄の小湊鉄道里見駅で、3月16日からこのような風景が復活しました。沿線人口が少なく利用者はハイキング客がメインの上総牛久~上総中野間はスタフ式閉そくで1本の列車しか入れず、上総牛久~養老渓谷または上総中野間を往復してからでないと次の列車がこの区間に入れなくて、概ね約1時間半~2時間間隔と本数がかなり少なくて不便でした。過疎化・少子化で沿線の小中学校を統合するためにスクールバスの代わりに小湊鉄道を活用、通学に便利な時間帯に列車を運行するためと増発のため、途中の里見駅に交換設備を15年ぶりに復活したわけです。交換設備復活のため等の費用は市原市がほぼ全額負担です。(義務教育継続のため妥当でしょう)

 私はこの時代だから、てっきりCTCで遠隔でポイント操作にでもするんだろう?と想像していましたが、現地に行ってみると駅員を配置し、駅長がスタフ(タブレット?)を入れたキャリアを運転士に渡していました。むむ、21世紀にこんな古めかしい方式で復活とは驚きましたなあ。国の機関の関東運輸局もよく認可したものです。(駅員がきちんと業務をやっていれば特に安全度には問題ありませんが。)なお、場内・出発信号機はなく、駅員が赤の手旗で列車を止め、発条転てつ器なのでポイント操作も不要といたって簡素。(すなわちタブレット交換式でなく、スタフ式が2区間ある方式ですね)長期的には人件費がかなりかかりそうですが。まあ、風情があっていいですが、人海戦術とは驚きでした。同鉄道はすべてツーマン運転、五井~上総牛久間はほとんどの駅に駅員配置で自動券売機も少なくいまなお手売りが主力(SUICAなど使用不可)と、なんでも人海戦術が得意のようです。この時代に経営的に厳しくないのでせうか?

 別の話として、スクールバスの代わりに既存の公共交通を活用というのは良いアイデアですな。バス運転手が全国どこでも人手不足で集まらないのを見越しているせいもあるでしょうが、ローカル鉄道の活性化に一役買うことは間違いなしです。まあ、沿線の道はものすごい「くねくね道」で、バスでは児童・生徒が車酔いしそうですが。